ダイエットで食事制限を頑張ってきてようやく少し体重が落ちた矢先、家族が美味しそうなケーキを買ってきたなど、ちょっとしたことをきっかけで過食してしまったという方も多くいるはず。
「またダイエットを一からやり直しだ」「明日からは何も食べない」「逆に今日はもう思いっきり食べてしまおう」、苦しいお腹を抱えながらそんな考えを持ち始めたら危険信号。
ダイエット中に過食してしまった時の気持ちの整理の仕方から食事の取り方についお伝えします。
過食してしまった自分を責めないで許してあげる
「過食してしまった自分は何て意志が弱いのだろうか」と自分自身で思うこともあれば、家族など周りから見るとあんなに痩せたいと言っていたのに沢山食べるなんて意思が弱い」と言われることもあるかもしれません。
しかし、多少の食べ過ぎと違って、スイッチが入ってしまったかのような暴飲暴食の原因はこれまでダイエットを頑張ってきたが故の反動が原因になることが多いです。
これは我慢を続けてきた時の身体の自然な現象で、決してあなたの意思が弱いからではありません。
むしろ「ダイエットして綺麗になるんだ!」という強い意思が行き過ぎたがために起こってしまったのです。
ですから、まずはそんな頑張り屋の自分を責めずに、「食べ過ぎちゃったね、こんな日もあるよね」、という気持ちで自分を許してあげましょう。
ここで自分自身を責めることは余計にストレスを生じさせ、更なる過食を誘発させることにも繋がってしまいますので気をつけてくださいね。
過食してしまっても大丈夫、身体はすぐには太らない
食べ過ぎても2日以内に調整すればいいは誤った考え?
食べ過ぎてしまっても2日(48時間)以内にリセットすれば太らないといった話を聞いたことがあるかもしれません。
この理由としては、食べたものはまず糖(グリコーゲン)として肝臓に蓄えられますが、食べ過ぎによって消費されずに、肝臓に入らなくなった糖が「脂肪細胞」に変わるまでの時間が48時間であるから、というものです。
確かに理屈としては理にかなっているように思われますが、この考えにしがみついてしまうと無理な食事制限を行ってしまう可能性が増えてしまいます。
例えば、あなたが暴飲暴食で3000 kcalも食べてしまったとしましょう。
仮にダイエット中の女性が一日1600 kcalを目標にしていたとしたら、2日間で1400 kcalをなんとかして減らさなければいけません。
そうすると丸一日を絶食するか、1日900kcalずつにしないといけなくなります。
1日の食べ過ぎであれば、少しの我慢で頑張れるかもしれませんが、もし数日続いてしまった場合は、しばらく絶食をしないと帳尻が合わないなんて事になります。
更にこのリセット方の考え方には、別の危険も潜んでいます。
「2日で調整すればいいのだから、また好きなものを沢山食べてしまおう」、「1日絶食をすればむしろ痩せられる(上記の例の場合−200kcalとなります)」といった極端な考えに走る人が出てきてしまうからです。
そうなると過食→絶食の無限ループに陥る可能性がありますので、少しでも思い当たる節がある方は気をつけてくださいね。
極端な考えはしないで通常の生活に戻るだけでいい
身体はあなたが思うよりも賢く、カロリー計算だけでは測り切れないほどの作用を働かせてくれるのです。
実は摂取カロリーと消費カロリーの収支で太る・痩せるが決まるのではなく、身体に別の法則が備わっているのです。
生物学の言葉で「恒常性」(ホメオスタシス)と呼ばれるもので、「外からどんなに違った条件を与えられても、体内の動きを自主調整することで、いつも同じ状態を維持にしようとする、生物の基本性質」のことを指します。
つまり、身体には食べ過ぎたら自主的にエネルギーの吸収や消費の効率を変えてこれまでの体重を維持しようとする(つまり太らないように)する働きがあるのです。
過食してしまったとしても無理にカロリーを減らすような食事制限をする必要はなく、いつも通りの食生活に戻ってください。それだけで身体が自然に太らない方向に調整してくれますよ。
「そんな訳はない、摂取したカロリーは必ず脂肪になってしまうんだ・・・」とまだ信じられない方に、では、これまで食事を抑えて消費カロリーよりも摂取カロリーを少なくしたのに全く体重が減らなかったという経験はなかったでしょうか?
これはつまり逆の現象に恒常性の働きがきいていて、体重を維持しようとしている作用(これまでの体重を減らさないように)が関わっているのです。
身体はいつでも私たちの知らないところでバランスを取るために調整してくれているのです。
過食してしまった日や翌日はどうしたらいい?
お腹が空いたらご飯を食べましょう。
最後に、そうは言っても過食してしまった翌日には何をどれくらい食べたら良いのか、気になるという方が多いと思いますので、食事を取る際のポイントを紹介します。
先ほどと矛盾しているように思われるかもしれませんが、お腹が苦しい場合は無理して次の食事を取る必要はありません。
自然とお腹が空いたなと思うタイミングまでは、お茶などの飲み物だけで過ごすことで問題ありません。
沢山食べ過ぎて胃に負担がかかっている状態だと思いますので、胃を休めてあげる、そして前に食べたものの消化が終わるまで待ってあげるというのも大切です。
食べた量や活動量によってはそれこそ夜になるまで全く空かないこともあるかもしれません。
一見、絶食に近いものになるのですが、まず考え方が180度違います。
無理矢理、太る恐怖から、自分を責める気持ちで行う絶食や食事制限は必ずストレスになります。そしてそのストレスは更なる暴食を引き起こします。
一方で、身体を思いやる気持ちで、これ以上食べても苦しいだけなので、次にお腹が空いて食べられる状態になるまで待とうという発想では180度異なります。
また絶食の場合は、一日のカロリー摂取を抑えることが目的なので、お腹が空き始めてもさらに食べずに我慢を続けることになります。
ですが、ここでご紹介しているのは、お腹が苦しいうちは食べないけれど、お腹が空き始めたらいつも通り食べますので、似ているようで全く異なります。
まとめ
過食して、食べ過ぎてしまった際は、太る恐怖から無理なダイエットをしがちです。しかし、無理なダイエットは必ず、更なる過食を引き起こすことに繋がります。
食べ過ぎてしまったあとに大切なのは、まずそんな自分を許してあげること、そして今のお腹が苦しい状態落ち着いて、次にお腹が空くまで食べるのを少し待ってみることです。もしお腹が空いた状態が分からないということであれば、6時間前後の感覚を開けてから次の食事を取ってみることから始めましょう。
焦る気持ちはよく分かりますが、身体には食べ過ぎても自然を元に戻る作用が働きますので、ダイエットは一旦忘れて、その日を楽しむことに集中しましょう。気付いたら必ず元の身体に戻っていますよ。Have a nice day!
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